破壊力:なし
スピード:C
射程距離:フロリダ州オーランド付近
持続力:C
精密動作性:なし
成長性:なし
アンダー・ワールド
本体名:ドナテロ・ヴェルサス
大地を掘って過去をリプレイ
破壊力:なし
スピード:C
射程距離:フロリダ州オーランド付近
持続力:C
精密動作性:なし
成長性:なし
本体名の元ネタはイタリアのファッションデザイナー、ドナテッラ・ヴェルサーチ(Donatella Versace)から。
スタンド名の元ネタはイギリスのテクノグループ、アンダーワールド(Underworld)から。
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能力は「本体の記憶している過去の出来事を掘り起こす」。
目に暗視スコープのようなものを装着した、半裸の人型、能力顕現型スタンド。
右胸にはスター・オブ・ライフのマーク、左胸には回転のマークを付けている。
アンダー・ワールドは能力の射程距離内の大地を掘削することで、ヴェルサスの求める過去を掘り出すことが出来る。
この過去はヴェルサスが求める人物や道具、現象という形で土中から掘り起こされ、過去に起きたことをそのまま再現する。
掘り起こせるのは能力の射程距離内にある地面が記憶している過去の事象である。
地面は磁気テープのように、あるいはデジタルカメラのように過去の出来事を記憶している。
父親に銃で撃たれた少年が地面に倒れたことを憶えている。
あるいは下水管に生き埋めにされたヤクザのことを、あるいは2005年7月21日21時33分に地面に激突して墜落した旅客機のことを完璧に記憶している。
アンダー・ワールドはこの過去の記憶を地面から掘り出して実体化する。
このため、アンダー・ワールドが掘り出した巨大な地下の穴に実体化した墜落中の旅客機の一部や、航行中の戦闘機が現れる。
あくまでスタンドパワーによって実体化した記憶なので、地中で旅客機や戦闘機が巡航速度で飛行するわけではない。
しかし、アンダー・ワールドが掘り起こした空間内で、実体化した記憶は過去起きた事象を再現する。
つまり、土中の旅客機は停止しているにも関わらず墜落し続け、中にいる人物はGを感じ、最後にはエンジンがないにも関わらず爆発が起きる。
そして、アンダー・ワールド自身もこの再現を改変することは出来ない。
旅客機の墜落事故の時刻を早めることは出来ず、その時刻までは何をしても爆発することはない。
墜落事故で奇跡的に無事だった乗客と客席は、過去の再現においても必ず無事である。
脱出装置の働かなかった戦闘機は、どんなにストーン・フリーで殴っても脱出することはできない。
このように、アンダー・ワールドは攻撃という面で使い勝手がいいとは言えない。
特定の相手に攻撃を仕掛けるためには、わざわざ何かしらの事故を再現して巻き込むしかないのである。
さて、アンダー・ワールドは大地の記憶を掘り出す際、まるでインターネット上からファイル名を検索してくるかのように、ヴェルサスの記憶にある事柄を紐付けで呼び出す。
上述の墜落事故や、海岸の海水が蒸発している現象、1974年のスーパーボウルにてMVPに輝いたマイアミ・ドルフィンズのランニングバック、ラリー・ゾンカなどは場所や事故・試合の記録についてをアンダー・ワールドで大地の記憶から検索することで掘り出すことができる。
この際、該当の人物がいつ何をしているかを掘りながら検索することができるようだ。
作中においてもヴェルサスは、徐倫がエンポリオに助けを求めているであろう時間帯を推測し、前後の徐倫の行動をアンダー・ワールドで掘り出し検索することでエンポリオの幽霊の携帯電話の番号を割り出している。
この人物検索は場所の検索と異なり、該当の人物がどこにいるか不明であっても時間軸を元に検索できる。
ただし、エンポリオの顔を知らない状態では検索できなかったことから、少なくとも顔と名前が一致していることが検索の条件であるようだ。
Google検索知性版
真の能力は「大地に貯蔵される知性を発掘して、賦活、再演させる」。
ジョジョ世界において、FFが「知性」と呼ぶ霊的粒子が存在する。
この「知性」は生命体の記憶や感情を保存する性質を持ち、「魂」や「生命エネルギー」の基になると考えられる。
そして、ハーヴェストの記事でも述べているが、大地には太古から深々と降り積もり、まるで地層のように重なった「知性」が「大地の記憶」として貯蔵されている。
アンダー・ワールドはこの太古からの記憶にアクセスして「知性」から記憶を読み出し、スタンドエネルギーを注ぎ込むことでスタンド物質化し、再生することが出来る。
このとき、「大地の記憶」は地層のように重なり、うねり、または圧縮されて石油のようになって混ざり合っているため、完全に正確に過去を再現するということにはならない。
さらに、「大地の記憶」を掘り出して再生する際も、まるで恐竜の化石を発掘して恐竜の姿を再現する際に古生物学者の推測が混じるように、アンダー・ワールドの補完が入る。
このため、アンダー・ワールドによる過去の事象は記録ではなく記憶、再現ではなく再演となる。
作中においても、墜落事故の旅客機内の添乗員は時系列のおかしな台詞をしゃべり、ランニングバックのラリー・ゾンカは樹木を垂直に走っている。
また、アンダー・ワールドは未覚醒時、その場にある「大地の記憶」しか掘り出せなかったようだが、プッチ神父によって覚醒させられてからは、ハーミットパープルのように「知性」の相関度から検索できるようになっている。
この検索はヴェルサスの知りたい情報に近いものであればあるほど、物理的な距離に関係なく浅く掘るだけで掘り当てられるようだ。
恐らく知りたい情報になかなか当たらない、相関度が低いほど深く掘る必要があるのだろう。
「知性」の世界においては、物理的な距離ではなく、情報の類似性、相関度が距離に相当すると考えられる。
これはインターネット上における自然言語検索アルゴリズムと酷似しており、探し物に非常に便利だろう。
同じ情報検索型のハーミットパープルも同様に、物理的な距離の制約なく情報を取得することが出来るが、ジョセフの「運命」に関することしか検索できない、という制約がある。
ムーディー・ブルースは相関度からの検索は出来ない代わりに、完全に正確に過去の記録を再生する。
アンダー・ワールドはヴェルサス自身以外のことも検索出来るが、その代わりに出生地のオーランド近辺の過去しか掘り出せず、曖昧な再現を行う。
なお、アンダー・ワールドの創り出したものは全てスタンドである。
徐倫が乗客から盗み取り、飛ばしたボールペンがなぜスタンドであるアンダー・ワールドに突き刺さったのか?という疑問がわくが、あのボールペンもスタンドだったと考えられる。
三博士の最後の1人、地下の王
3人という数字、登場時に空に星が流れたこと、そしてDIOがキリストの再来を描いていたことから、この3人の息子はキリストの誕生を祝った東方からの三博士を明らかにイメージしている。
夢と希望を形にしたボヘミアン・ラプソディーのウンガロ、目標を成し遂げる覚悟の精神を持ったリキエル、そして過去と死者を支配する地下の王ヴェルサス。
特にヴェルサスは自身の能力の暴走ゆえに不幸な生い立ちを過ごしている分、向上心とハングリーさが強く、王のごとき力を持つ自分を見下し、決めつけと指示をしてくるプッチ神父に反発する。
幼少期から冤罪にかけられ、ろくに真実を見ない判事により少年院に送られたヴェルサス。
歴史を掘り起こすアンダー・ワールドによって今度こそ真実を掴み、利用する側に回り、成り上がろうとした。
アンダー・ワールドでウェザー・リポートの記憶DISCの隠し場所を知ったヴェルサスはプッチ神父から盗み取り、ヘビー・ウェザーを覚醒して場を乱し、プッチ神父を出し抜こうと足掻きに足掻いた。
場を混乱させ、足掻き続けるジョジョらしい悪役であったが、狡猾なプッチ神父を上回ることはできず、最期はアナスイに命を断たれる。
この生命のせめぎ合い、「運命」の奔流の中で最も強い「運命」こそが天国へと導くと信じるプッチ神父のドス黒い信念の前に、ヴェルサスは生贄の羊とされたと言える。
出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険
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