【ジョジョ7部SBRアニメ2話】マウンテン・ティムへの依頼感想!チョヤッの生物学
スティール・ボール・ラン 第2話「マウンテン・ティムへの依頼」 感想 & 徹底解説
第1話の怒涛の「1st STAGE」47分枠から一転、ついに配信されたアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 第7部 スティール・ボール・ラン(SBR)』第2話。

公式サイトの正式サブタイトルは、「マウンテン・ティムへの依頼(The Sheriff's Request to Mountain Tim)」!
第1話で惜しくもあの伝説のミームナレーション「ルックスもイケメンだ」がお預けとなり、やきもきしていたファンも多かったはずですが……第2話で満を持してマウンテン・ティムが本格登場を果たしましたッ!
ジャイロの順位降格処分、ルーシーとの会話に見るセリフ改変、名サボテン「チョヤッ」の驚くべき生物物理学とあの有名CMの記憶、そして映画『卒業』の痛快なオマージュ――。連載当時の生々しい読者体験を交えながら、第2話の魅力を語り尽くします!
1. 1st STAGEの審議結果:順位降格のリアリズムと「ポイント」の行方
第2話の冒頭、視聴者が固唾を呑んで見守ったのが、1位入線したジャイロ・ツェペリに対する審議結果です。
結果は「武器(鉄球)による危険な走行妨害」による21位への順位降格ペナルティ。
アニメ画面では一瞬順位表がインサートされましたが、各ステージの順位ポイントシステムについてはまだ劇中での直接の言及は控えめな印象でした。今後2nd STAGE以降の総合争いが激化するにつれて、ポイント制の重みがじわじわ効いてくる演出設計なのかもしれません。
銃の携帯すら認められる過酷な荒野のレースでありながら、純粋なレース走行中の直接攻撃は厳格に取り締まられる。しかし失格ではなく「被害馬の後ろへの降着」に留めるというプロモーター側の興行上の思惑。この生々しい現実のスポーツ・興行ルールとの擦り合わせが、SBRのリアリズムを支えています。
2. マウンテン・ティム登場! ルーシーとの会話改変とカットシーン
第2話最大のハイライトは、なんといってもワイオミングの保安官、マウンテン・ティムの登場です。
① ルーシーへのセリフ改変:ナンパ男から「紳士的保安官」へ
僕が「おっ」と思ったのは、不安に震えるスティーブン・スティールの若妻、ルーシー・スティールに対するティムのセリフでした。
原作の漫画版では:
「本当に結婚してるのか? ……残念だな」
という、いかにも荒野の伊達男らしい軽妙で少し軟派なセリフでした。しかしアニメ版では:
「この花の香りには鎮静作用がある」
と、ルーシーを静かに気遣う紳士的で実用的な言葉へと変わっていました。
「本当に結婚してるのか? ……残念だな」
という、いかにも荒野の伊達男らしい軽妙で少し軟派なセリフでした。しかしアニメ版では:
「この花の香りには鎮静作用がある」
と、ルーシーを静かに気遣う紳士的で実用的な言葉へと変わっていました。
原作のちょっとチャラいティムも人間味があって好きですが、連続殺人事件の捜査というサスペンスの緊張感を保つ上では、こういう方向性の改変もひとつの解釈としてアリだと感じます。
【スタンド考察】マウンテン・ティムのオー!ロンサム・ミーを解説! ジョジョ7部 スティール・ボール・ラン
ジョジョの奇妙な冒険に登場するスタンド能力を理系的に考察、説明を主にするブログです。deep analysis of jjba.
② カットされたジョニィの魂のツッコミ
一方で、道中でカットされてしまったのが、ジョニィのあのセリフ:
「お前何やってるんだジャイロ・ツェペリーーーーッ! スピードはともかく理由を言えーーーーッ!」
「お前何やってるんだジャイロ・ツェペリーーーーッ! スピードはともかく理由を言えーーーーッ!」
疾走感と勢いに溢れた大好きな名セリフだっただけに、アニメで聴けなかったのはファンとして純粋に寂しいところです。尺やテンポの兼ね合いもあるのでしょうが、やはり惜しい気持ちは残りますね。
3. 連載当時の思い出:なぜSBRは「名言・ミームセリフの宝庫」になったのか?
「ルックスもイケメンだ」をはじめ、SBRはジョジョシリーズの中でも屈指のミーム(名言・ネタセリフ)の宝庫として知られています。
実はこれ、連載当時の独特な掲載スタイルと深く結びついています。
週刊少年ジャンプ末期からウルトラジャンプへの移籍期にかけて、SBRは今回のアニメのように「ステージごと」に区切って短期連載し、次のステージが始まるまでしばらく間が空く、という変則的なサイクルを取っていました。
次の連載までのお預け期間が長かったため、続きに飢えた当時の読者(ジョジョラー)たちは、手元にある数話を文字通り擦り切れるほど読み返し、1コマ1コマの些細なセリフや擬音をしゃぶり尽くすようにネタ化・ミーム化して楽しんでいたのですッ!
あの「続きを待つ間の飢えと熱気」があったからこそ、SBRには今なお語り継がれる印象的なフレーズが大量に生まれたのだと感じます。もちろん、アニメでそうしたネタ台詞を無理に全部拾う必要はありませんし、ひとつの骨太な物語としてテンポよく描いてくれるのが一番ですね。
4. とんでも生物学と思いきや実在!? 砂漠の凶器「チョヤッ」とインテルCM
第2話の道中で二人を襲った砂漠の罠、サボテンの「チョヤッ」!
荒木先生お得意の「またジョジョ特有のとんでも生物学か!?」と思いきや、実はこの「チョヤッ」、実在するサボテン(Teddy-bear Cholla / 学名: Cylindropuntia bigelovii)がモデルです。
① 「飛びつくサボテン」の恐るべき物理生態
作中ほど機関銃のように針を乱射するわけではありませんが、本当に針を飛ばす(節が外れて飛びつく)恐るべき性質を持っています。
節の結合部が極めて脆く、動物や人間がかすっただけで、まるでサボテン自身が飛び跳ねて(Jumping)きたかのように節ごと身体に食い込みます。逆棘(かえし)が無数についているため一度刺さると自力で抜くのは困難を極め、無理に引っ張れば皮膚を引き裂く――。「チョヤッ」は荒野の過酷さをこれ以上なくリアルに物語る自然の脅威です。
節の結合部が極めて脆く、動物や人間がかすっただけで、まるでサボテン自身が飛び跳ねて(Jumping)きたかのように節ごと身体に食い込みます。逆棘(かえし)が無数についているため一度刺さると自力で抜くのは困難を極め、無理に引っ張れば皮膚を引き裂く――。「チョヤッ」は荒野の過酷さをこれ以上なくリアルに物語る自然の脅威です。
② かつて話題を呼んだ「サボテンが針を飛ばすCM」
この「サボテンが針を射出する」という描写で、昔のテレビCMを思い出した方もいるのではないでしょうか?
2005年頃に放送されて大反響を呼んだインテルのテレビCM「サボテン篇」です。
2005年頃に放送されて大反響を呼んだインテルのテレビCM「サボテン篇」です。
部屋で好きな女の子に電話をかけている少年(森岡龍さん)が、なかなか「会いたい」と言えずにいると、窓辺のサボテンにインテルが入って覚醒。「ブシュッ!」と針を発射して少年に突き刺さり、少年が思わず「あいてっ! あいてっ!(痛い)」と叫んだのを、電話口の少女(藤井美菜さん)が「……私も会いたい」と聞き間違えて恋が実るというシュールな名作CMでした。
🎥 当時のインテルCM(YouTube):
YouTubeで「インテル CM サボテン篇」を見る(https://www.youtube.com/watch?v=4Fc-Pw1MVi0)
YouTubeで「インテル CM サボテン篇」を見る(https://www.youtube.com/watch?v=4Fc-Pw1MVi0)
フィクションの世界で「チョヤッ」のトゲを飛び道具として昇華させた荒木先生の発想力も流石ですね!
5. 映画オマージュ:ミセス・ロビンスンと名作『卒業』の痛快なパロディ
第2話で登場した不気味な刺客ミセス・ロビンスンには、映画ファンなら思わずニヤリとする強烈なパロディが込められています。
その名の由来は言わずと知れた、ダスティン・ホフマン主演の映画史に残る名作『卒業(The Graduate, 1967年)』と、劇中を彩ったサイモン&ガーファンクルの世界的名曲「ミセス・ロビンソン(Mrs. Robinson)」です。
映画『卒業』におけるミセス・ロビンソンといえば、若き主人公ベンジャミンを妖しく翻弄する成熟した人妻の代名詞。
……にもかかわらず、荒木先生はあろうことか「砂漠の薄汚れたメキシコ風の男の殺し屋」に堂々と『ミセス(既婚女性の敬称)』をつけて登場させたのです!
……にもかかわらず、荒木先生はあろうことか「砂漠の薄汚れたメキシコ風の男の殺し屋」に堂々と『ミセス(既婚女性の敬称)』をつけて登場させたのです!
この美しく甘美な名曲・キャラクターを、乾いた荒野にたたずむ奇怪な殺し屋へと転生させる荒木先生一流のブラックユーモアとシネマ愛。これぞジョジョの真骨頂じゃあないでしょうかッ!
6. ミセス・ロビンスンはスタンド使いか? 次回への絶妙な「溜め」
ティムが言及する「呪われた力」はスタンドなのか? と思わせての、ミセス・ロビンスンの襲来。
「ついにスタンド使いの登場か!?」と身構えさせながら、繰り出してきたのは「左目の眼窩で飼いならしたハエを操ってチョヤッの針を散弾銃のように飛ばす」という、まさかの生身の昆虫使い!
「ついにスタンド使いの登場か!?」と身構えさせながら、繰り出してきたのは「左目の眼窩で飼いならしたハエを操ってチョヤッの針を散弾銃のように飛ばす」という、まさかの生身の昆虫使い!
この「スタンドかと思いきや、砂漠のならず者の特殊技術だった」という肩透かしの面白さこそが、次なる第3話「砂漠で生まれたならず者」――あの凶悪なブンブーン一家による本格スタンドバトルへの絶妙な「溜め」になっています。
そして何より、旅の途中で交わされた二人の会話:
「本当に道があってるのか?」
「あってるよ!……たぶん」
「本当に道があってるのか?」
「あってるよ!……たぶん」
アニメで動きと声がついてこのやり取りを見られたのは本当に嬉しい名シーンでした。テンポよく進んで非常に満足度の高い第2話です。
まとめ:次回、本格スタンドバトル「砂漠で生まれたならず者」へ!
全体としてほとんど原作通りに進み、非常にテンポ良く楽しめた第2話。
次回はいよいよ、砂漠の闇の中から鉄分を操るあの凶悪なブンブーン一家が姿を現します。
いよいよ本格化するスタンドバトルを、心して待ちましょうッ!
いよいよ本格化するスタンドバトルを、心して待ちましょうッ!
【ジョジョ7部アニメ感想】アニメ『スティール・ボール・ラン』第1話感想:1st STAGEの再構成が見事すぎる!
ジョジョ第7部アニメ『スティール・ボール・ラン』第1話感想!47分に凝縮された「1st STAGE」の見どころや、原作からの改変・カットシーンを徹底解説。音の演出やキャスティングなど、制作陣の圧倒的な情熱をレビューします。連載当時を知るファン必見の記事です。
出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険
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