【スタンド考察】キャラバン・サライのアヌビス神を解説!

アヌビス神/Anubis

破壊力:B
スピード:B
射程距離:E
持続力:A
精密動作性:E
成長性:C


ジョジョの奇妙な冒険ABC アマゾン マーケットプレイス登録商品 【シングルカード】 4弾 【レア(R)】 《スタンド》 J-414 アヌビス神



アヌビス神


本体名:キャラバン・サライ


斬鉄剣を超える!呪われた妖刀

破壊力:B
スピード:B
射程距離:E
持続力:A
精密動作性:E
成長性:C



古代エジプト神話における「アヌビス神」の暗示のスタンド。
「アヌビス神」は冥府への案内人であり、ミイラ作りの監督官であるという。

絶対に絶対に絶対に相手を仕留める、その死の空気が似合っているといえる。
本体の名前の由来はアメリカのアフリカン・ロックバンド、サンタナの4枚目のアルバムCaravanseraiから。




また、アヌビス神の使い手となったチャカ、カーンは合わせてアメリカの女性R&Bシンガーのチャカ・カーンから





能力は「刀を抜いた生物を操り、斬りたいものだけを斬る」。

日本刀のような片刃の美しい刀剣の形をした、物質融合・能力顕現物質型スタンド。
博物館に保管されていたところをDIOに発見されている。

本体の刀鍛冶は約500年前に亡くなっている。
その本体が鍛え上げた呪われた刀には、刀鍛冶のより効率的に人を斬るという妄念が込められており、それがそのままスタンドの性格に反映している。
このためアヌビス神は、刀を抜いた者に人を斬りたいという強烈な願望を強制的に抱かせる。

そして刀に触れた人物は、アヌビス神の人斬り衝動の催眠によって、心を奪われ、身体を乗っ取られて殺人鬼となる。
このとき、乗っ取られた人物はアヌビス神が経験してきた刀剣術を受け継ぎ、剣の達人となる。



アヌビス神の刀身は極限まで鍛え上げられた切れ味を持っており、石柱であろうと人体であろうと、バターのごとくあっさりと切り裂く。

これはアヌビス神が究極の刀、という願望の投影が能力化したもの故に可能なことである。
スタンド能力自体が「斬る」ことに特化しているため、スタンドパワーを刀身にフルで纏わせると、物質を斬るどころか、「透過」する。

逆に「透過」しない程度に「斬る」と、豆腐のように何でも切り裂く呪いの刀となる。
そして、アヌビス神の刀は刀鍛冶が打った実体のある物質であるが、刀身にスタンドパワーをまとわせるため、スタンドを斬ることもできる。

なお、アヌビス神こヴィジョンはジャッカルの顔を持つ獣人であるが、刀剣からそのヴィジョンを浮かび上がらせることはできない。



アヌビス神の戦法は、戦っている相手を観察し、一度受けた攻撃のパワー、スピード、タイミング、体捌きなどを「覚えて」、次の攻撃ではそれを必ず上回るパワーとスピードで相手に痛撃を与えるのである。

つまり、アヌビス神との戦いでは同じ技は使えない
すぐさま見抜かれてカウンターを食らうことになるだろう。


作中においても、牛飼いの青年チャカや床屋の親父カーンを操り、シルバーチャリオッツの奥義、剣針飛ばしにも対処し、スタープラチナと互角に近い戦いをしてみせた。

アヌビス神の口癖は攻撃を食らった際の「覚えたぞ」、と「絶対絶対絶対絶〜〜〜・・・ッッ対!!負けないッ!!」である。


スタープラチナの攻撃を散々覚えたあとに、ポルナレフまで操りシルバーチャリオッツプラスアヌビス神二刀流ポルナレフとなった。

さしものスタープラチナ、「策も罠もなく正面から」追い詰められたが肉を切らせて骨を断つ戦い方で、ギリギリ勝ちを拾った。







物質融合から怨念の力で覚醒

能力の本質は「周囲を薄いスタンドエネルギーでまとい、斬りたいものを斬り、それ以外を透過する独り歩き型の妖刀」。

アヌビス神は本体のキャラバン・サライが約500年前に亡くなっており、特殊な変遷をしてきたスタンドである。
元々は鍛冶屋のキャラバン・サライによって打たれた刀だったはずだ。

キャラバン・サライはおそらく刀剣類の物質融合型スタンド使いだったと思われる。
これは実体があり、アヌビス神を折られてもカーンやポルナレフにダメージがないことからも推測できる。


物質融合型であるためアヌビス神は取り憑いた刀の切れ味を極限まで強化・拡張して、刀の切れ味を人斬りで試しまくっていたのだろう。
当初からアヌビス神がそのような精神影響の効果があったのか、キャラバン・サライが狂人であったのか不明だが、アヌビス神の人斬り癖がここで付いたのだろう。

通常、ここでスタンド使い本体が亡くなった時点で力を失い、スタンドも消滅するはずであった。
しかし、キャラバン・サライの刀と最強の達人として人を斬りたいという妄念がアヌビス神を変化させた。

あまりの怨念のエネルギーから、アヌビス神は本体が死亡した瞬間に能力顕現物質型・独り歩きのスタンドになったのである。


能力顕現物質型は物質融合型のように実体を持ち、様々な能力を持つ物質・道具を扱うスタンドである
トト神ローリング・ストーン(ズ)、クリーム・スターターなどがこのタイプになる。

物質融合型との違いは、スタンド使い本体以外もその道具に触れることで能力を行使できる点である。
トト神は兄オインゴや旅行中の漫画家も触って自身の未来を観ている。
ローリング・ストーン(ズ)ミスタは掴み、砕いて「運命」の形まで変えている。
クリーム・スターターはルーシー・スティールも扱っている。


そして本体を失い、独り歩きタイプのスタンドとなると、必ず「生命エネルギー」の補給先が必要となってくる。
スーパーフライも本体の代わりを1人だけ必要とし、チープ・トリックは寄生することで強制的に取り憑いた相手を本体に変えている。
アヌビス神はチープ・トリックに近く、触れた相手に寄生して本体にしてしまう。


このとき、アヌビス神は刀だけにスタンドエネルギーをまとっていたところから、さらに本体とその周囲1メートル程度をスタンドエネルギーでまとうように変化した。

これは相手の動きをHUNTER×HUNTERの円のように察知して「覚える」とともに、本体をより効率よく操るために本体全身をスタンドエネルギーでまとうのである。

これによりキング・クリムゾンスパイス・ガールを掴んでミスタを動かしたよりもさらに効果的に達人の動きをさせる。



なお、達人の動きは完全にアヌビス神の技量である
500年間の戦闘経験を蓄えており、これを使い手に継承させている。
ただ、対戦相手の個々の技への対応などはその時その時の対応であって達人の動きの基礎基本ではないので、覚えていられるのは数日程度と思われる。


また、アヌビス神の催眠能力であるが、これは500年に渡る怨念のエネルギーによるテレパシーによるものだろう。
スタンドは標準装備で近距離テレパシーを使用できるが、アヌビス神の強力なテレパシーのため、刀を掴んでしまったものは心神喪失状態となり、意識を奪われてしまうのだ。





スタンドだけが生き残った、正統派武闘スタンド


「覚える」達人の技、所持者を変えて何度でも襲い来るしつこさ、そしてポルナレフを操ることでアヌビス二刀流ポルナレフとなって、DIOを除いてもっとも承太郎を追い詰めたのがアヌビス神である。


何百年もの間、刀剣にスタンドという形で取り憑き、本体の願望を数百年かけて叶えているアヌビス神を見て、DIOは「天国」に至るために、一度自身が倒れ、ザ・ワールド」というスタンドとして復活する、という手段を思いついたのかもしれない。


出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険

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