破壊力:?
スピード:?
射程距離:?
持続力:?
精密動作性:?
成長性:?
スタンド名:ヘビー・ウェザー
本体名:ウェザー・リポート(ドメニコ・プッチ/ウェス・ブルーマリン)
恐ろしきカタツムリ化スタンド
破壊力:?
スピード:?
射程距離:?
持続力:?
精密動作性:?
成長性:?
ウェザー・リポートが記憶を取り戻し、スタンド能力の真の使い方を思い出した時に発現する能力。
スタンド名の元ネタはアメリカのエレクトリック・ジャズ・バンドのウェザー・リポート(Weather Report)の8枚目のアルバム、ヘビィ・ウェザー(Heavy Weather)から。
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能力は「オゾン層の操作によって太陽光にサブリミナル効果を潜在させ、全ての生命をカタツムリ化」。
ヘビー・ウェザーはウェザー・リポートが本来持っている能力の使い方を取り戻している状態なので、外観に変化はない。
しかし、ウェザー自身でもヘビー・ウェザーを止めることも制御することもできない。
常時ヘビー・ウェザーが発動状態となり、特に発動の瞬間は地上一帯に小さな虹が無数に現れる。
この虹をヴェルサスは「悪魔の虹」と呼んでいる。
悪魔の虹から発せられる光にはヘビー・ウェザーによってサブリミナル効果が仕組まれている。
サブリミナル効果の潜在している光を生物が目にすると、原始の記憶が刺激されるのか、潜在意識に自分はカタツムリである、と刻み込まれる。
これは現実に肉体にも影響を及ぼし、徐々に肉体をカタツムリに変化させる。
この変化はサイズの変化は起きないため、人間なら人間大の、犬なら犬の大きさの巨大なカタツムリに変貌するという、おぞましいトラウマものの光景が繰り広げられる。
ヘビー・ウェザーの光は生物にだけ効果を及ぼすものと思われるが、悪魔の虹の出現以降、建物の建材の中などに大量のカタツムリが発生する。
まるで光を浴びた無生物すらも影響を受けてカタツムリに変化したかのように、カタツムリがみっしりと集まって現れるのである。
さらに恐ろしいことに、発生したカタツムリは急速に交尾を繰り返し、現実にはあり得ないほどのスピードで増殖する。
このカタツムリは雌雄同体らしく、つまり2匹のカタツムリがいれば必ず交尾が可能で増える、ということである。
そして悪魔の虹の光を目にするだけでなく、カタツムリに接触するだけでもサブリミナル効果の影響を受けてしまう。
悪魔の虹自体はこの後、上空へと昇り、オゾン層を変質させる。
これにより、悪魔の虹を目にしなくとも、太陽光を目にするだけでカタツムリ化のサブリミナル効果が発生するようになる。
このオゾン層変質による太陽光のサブリミナル効果は少なくともオーランド市内の街一つ覆うほどの広範囲で、まさに天候レベルの災害である。
このため、ヘビー・ウェザーが発動すると、街中に大量に溢れるカタツムリと日の光を避けて、カタツムリ化を回避するのは非常に困難となる。
そして最後にはカタツムリを餌とするマイマイカブリが大量発生し、食い尽くし始める。
ヘビー・ウェザーはウェザー・リポート自身にのみ影響を及ぼさないが、それ以外は天候と接触感染によって世界中に拡散してしまう可能性すらある。
唯一、ヘビー・ウェザーを避ける方法は、太陽光や悪魔の虹の光を目に入れないこと。
視覚を起点に効果が発動するため、作中においても視覚障害者や視覚をDISCで抜き取ったプッチ神父には効果を及ぼさなかった。
大気のプリズムによる光のコード化
真の能力は「大気との物質融合と大気の精密操作」。
ウェザー・リポートの能力の本質は大気の物質融合と気圧の操作である、とウェザー・リポートの記事にて解説した。
雨を降らせ、雷を起こし、風を吹かせ、雲の宇宙服を作るウェザー・リポートであるが、全て大気圧の操作によって実行している。
ヘビー・ウェザーはこの気圧操作に加え、大気そのものの超広範囲・精密操作を可能にしている。
ウェザー・リポートは記憶を取り戻し、自身のスタンド能力が天候レベルを遥かに超え、オゾン層まで届く射程距離と大気の成分を精密に操作する精密動作性があることを思い出したのである。
逆に言うとただこれだけの能力であるが、甚大な被害をもたらしうる。
ウェザー・リポート自身が己の「運命」を呪っており、周りの人間も全て不幸になれ、と心の底では思ってしまっていることが、カタツムリ化現象を引き起こす原因となっている。
具体的にヘビー・ウェザーがスタンド能力で何をしているか考察する。
ヘビー・ウェザーは大気の組成成分や気圧を精密操作することで、複雑なパターンを描く大気のプリズムを創り出している。
この大気中に描かれたパターンは太陽光を複雑に屈折させ、光を認識したものにサブリミナル効果を刷り込ませる。
サブリミナル効果とは、作中でも説明されている通り、ポスターに巧妙に仕込まれた文字であったり、テレビ放送内に1/30秒だけ全く関係のないコマを入れることで視聴者の意識を誘導するものである。
本来のサブリミナル効果はそこまで大きな思考誘導の効果はない。
しかし、ヘビー・ウェザーの「悪魔の虹」は太陽光を用いてサブリミナル効果を創り出す。
ジョジョ世界において、太陽の光は生命の源。
太陽の波長は「波紋」につながり、「生命エネルギー」、「知性」に影響する。
ヘビー・ウェザーは大気の密度を操作することで、透過する太陽光を特殊なパターンにコード化する。
この時間的・空間的にコード化された光の信号を視認すると、認識した生き物の潜在意識と「知性」に直接コードを書き込む。
この特殊な信号は「知性」の「構造情報」に自分はカタツムリである、という暗示を与えて書き換えてしまうのである。
ゴールド・エクスペリエンスが対象の「構造情報」を一時的に上書きするが、それに似た効果を光の信号でヘビー・ウェザーは広範囲に与える。
そして、ゴールド・エクスペリエンスやクレイジー・ダイヤモンドの記事でも述べているが、「知性」が変化すると肉体もフィードバックを受けて変化する。
これにより、光の信号を受け取った全生物がカタツムリ化していくのである。
カタツムリの接触感染もカタツムリが見えていることが前提となっているようだ。
ヘビー・ウェザーのカタツムリ化現象は無生物に影響与えないとは言い切れない。
大量のカタツムリの発生も無生物が変化したものかも知れないし、昆虫などが変化したのかもしれない。
また、カタツムリ化現象のあとに来るマイマイカブリの大量発生も、ヘビー・ウェザーによる生物変化なのか、単純に餌の大量発生にイナゴのごとく引き寄せられてきたのかは不明。
ただ、飛翔するマイマイカブリはアメリカに生息しておらず、日本の固有種である。
そう言ったところからも、マイマイカブリはヘビー・ウェザーのサブリミナル効果によって変化させられた生物かも知れない。
余談であるが、ヘビー・ウェザーがサブリミナル効果を創る際、大気をプリズムのようにしてコード化するため、プリズムを通して光は七色に分光する。
これが「悪魔の虹」の正体である。
また、カタツムリ化現象はウェザー・リポートが自信を呪っているために起きた現象であり、ヘビー・ウェザーを制御すれば全く違う効果を発揮できる。
エンポリオがウェザー・リポートを受け継ぎ、使用した際は、大気中の純粋酸素だけを集めると言う荒技を成し遂げている。
これはヘビー・ウェザーの大気の精密操作能力をストレートに使用したものである。
酸素は空気中の濃度である約20%を越え、40%を越えると猛毒になる。
100%純粋な酸素は生物を死に至らしめる。
鉄をあっという間にサビで腐食させ、炎なら爆発し、人体の細胞内の分子から電子を奪って次々と組織を崩壊させる。
大量に吸うとまず手足が痺れ、立つことが出来なくなり、眼球の毛細血管が切れ失明する。
そして意識を失い、体内の内部へと浸透して崩壊させる。
エンポリオの決死の覚悟と受け継いだ意思による「正義の道」がプッチ神父を打倒した。
「運命」を呪う男
ウェザー・リポートは自身の「運命」を心の底から呪っている。
エンリコ・プッチを兄とし、ドメニコ・プッチして双子で産まれるが、同時期に流産したブルーマリン夫人により取り替えられ、ウェス・ブルーマリンとして育つ。
そして、妹と気付かぬままにペルラ・プッチと交際する背徳を行い、兄エンリコの雇った私立探偵の襲撃で半殺しにされ、首吊りにされる。
このとき実はまだ生きていたが、死んだと勘違いしたペルラは崖から身を投げて亡くなってしまう。
それを知ったウェザーはペルラを追って身を投げるが、覚醒したウェザー・リポート(ヘビー・ウェザー)が自殺を留めてしまう。
愛する人と家族を守るために全員が動いたにも関わらず、「運命」に翻弄されたが故にプッチ神父への憎悪と人生への呪いに染まってしまったがために、ウェザー・リポートはヘビー・ウェザーという形で発現した。
ヘビー・ウェザーのカタツムリ化現象を止めるためには、その元となる周りの人間全てを恨むほどの記憶を全て取り除く必要がある。
だからこそ、プッチ神父はウェザーの記憶を奪ったのである。
アナスイ自身も語っているが、徐倫たちと出会い、脱獄したウェザーはヘビー・ウェザーを発動させたが、それでも心は救われていた。
幸福だった。
DIOとの因縁という、先祖の呪いのために不幸な「運命」を背負ったメソメソしていた徐倫が成長し、「ジョースターの血統の運命」を受け入れ、自ら価値を付けていった姿を見て、その「黄金の精神」に触れて変わったのだろう。
そして、エンリコ・プッチへの恨みだけでなく、プッチの自分のために他人の犠牲を何とも思わないその自分が悪と気付いていないもっともドス黒い悪を止めるため、最期にホワイトスネイクの能力を利用してウェザー・リポートのDISCを徐倫、エンポリオに託した。
さて、ヘビー・ウェザーがサブリミナル効果でカタツムリ化現象を引き起こす原理を考察したが、最後になぜカタツムリだったのか?について考える。
太陽から出る太陽風には生物に有害な粒子が多数含まれており、これが生物の淘汰圧となり進化を促した面もある。
そんなパワフルな太陽の力を利用しているので、生物であれば何にでも変身させられたはずなのに何故カタツムリ?
第6部では聖書からの引用が数多く見られており、特に「天国」へと至ることはキリストの再誕をモチーフにしているのではないか、と推測する旨はこの記事で述べた。
【天国へ行く方法】1.DIOの目的とは?
DIOの天国とはキリストの復活と統治ではないか?プッチ神父とは別物かな、と考えてます。
特にプッチ神父の「天国」はキリストの統治する千年王国のような教化による幸福に見える。
キリスト教の絵画の世界ではカタツムリは雌雄同体、単性生殖を行うところから処女懐胎の象徴であるらしい。
DIOは友と共にキリストのように復活を目論んでいたとすると、その目前であり天使ガブリエルの聖母マリアへの受胎告知がこの大量のカタツムリであったのかも?
そして、その後のマイマイカブリ大量発生はヨハネの黙示録、第5のラッパを吹き鳴らし、アバドンがイナゴの嵐で人々を苦しめる終末を模しているのかも知れない。
天才荒木先生にいつかお聞きしたいものである。
出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険
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