【スタンド考察】マニッシュ・ボーイのデスサーティーンを解説!

デスサーティーン(死神13)/Death 13

破壊力:C
スピード:C
射程距離:B
持続力:E
精密動作性:D
成長性:B

マニッシュ・ボーイのデスサーティーン(死神13)


デスサーティーン(死神13)
デスサーティーンのスタンドパラメータ

本体名:マニッシュ・ボーイ
マニッシュ・ボーイ

夢の世界で無敵のスタンド

破壊力:C
スピード:C
射程距離:B
持続力:E
精密動作性:D
成長性:B



タロットカードの13番、「死神」の暗示のスタンド。

「死神」は完全な終わり、別れ、死といった意味があるらしい。
本体の名前の元ネタはアメリカのブルースマン、マディ・ウォーターズ(Muddy Waters)の名曲マニッシュ・ボーイ(Mannish Boy)から。

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能力は「精神を包み込み、悪夢の世界へ引きずり込む」。

赤ん坊でありながら天才児のマニッシュ・ボーイは、非常に強い精神能力を持ち、それがスタンド能力にも反映されている。

デスサーティーンはピエロのような仮面に長い帽子と黒いマント、巨大な鎌を持つ死神のようなビジョンを持つ能力顕現型スタンド。

ラリホーというデスサーティーン

デスサーティーン自体のデザインは肩と仮面しか無く、中身はがらんどうである。
攻撃力そのものは高くはないが、恐ろしさはまた別のところにある。

顔と肩と腕だけというデザインのデスサーティーン

マニッシュ・ボーイの半径10メートル程度以内にいる知的生物が入眠すると、デスサーティーンの悪夢の世界へと入り込んでいることに気づく。

悪夢の世界は眠ってしまったものの夢の世界のように感じるが、実際はマニッシュ・ボーイの精神世界である。

このため、デフォルメされたキャラクターや遊園地が存在しているが、すべてデスサーティーンの意の向くままに操作される。
そして、そこに拉致されてきた人物も同様である。
作中でも、ソフトクリームがミミズに変化したり、目玉の化け物が現れたり、巨大な雲の手が襲いかかってきたりとまるで映画の悪夢のシーンのようであった。

悪夢は結構グロい。目玉食わせたり

逃れるには夢から覚めるしかない。
しかし、夢から覚めるとマニッシュ・ボーイがスタンド使いであることもデスサーティーンから襲われていることも全て忘れるため、また眠りについた途端に悪夢の世界へご招待されてしまう。

なによりも恐ろしいことに、スタンド使いが拉致された場合、デスサーティーンは巧妙に本体の精神のみを連れて来るため、スタンドを使うことができない。

スタンドはスタンドでしか倒せないため、デスサーティーンは無敵。
悪夢の世界で傷つけば現実の肉体も同じ傷を負う。
つまり、悪夢の世界に連れ込まれた時点で死あるのみなのだ。





強力な催眠術空間

能力の本質は「強力な知性空間の展開と催眠術」。

デスサーティーンは本体のマニッシュ・ボーイを中心に展開される不可視の「知性」で満ちた空間である。
死神のようなビジョンはフェイクに過ぎず、遠隔操作型スタンドに見せかけているだけである。

イレブンマンス!生後11ヶ月のマニッシュ・ボーイのデスサーティーン

生後11ヶ月にして驚異的な精神力と知能を持つマニッシュ・ボーイは半径10メートル程度の濃度の濃いスタンド空間を展開することができる。

この空間こそがデスサーティーンそのもので、催眠術を引き起こす空間である。
この空間内で入眠すると、濃度の濃い「知性」に覆われた標的は、まるで半透膜に覆われたような状態となり、いささかの不快感を感じるようになる。

そして、「知性」の濃度差から「魂の器」を越えて「魂」が体の外へ析出する。
この析出した「魂」をデスサーティーンの空間ががっちりと捉えて、侵食することで悪夢の世界へと強制催眠で連れ込むのである。

この際、デスサーティーンは慎重に「魂」のみを掴み、スタンドを出すのに十分な余白を与えないため、スタンドを悪夢の世界へ持ち込むことができない。

焚き火をしながら眠るスタクルメンバー

逆に言うと、デスサーティーンは侵食による催眠術しかできないため、標的を直接攻撃するようなことは不可能。
そのため、死神のビジョンを出現させて標的を傷つけるなど、標的が「自分は傷を負った」と十分に思い込むようなシチュエーションを作り出す。

オカルトであるが、催眠術にかかったものが火傷したと思い込むと本当に肉体に火傷が現れるように、悪夢の世界での傷が肉体へとフィードバックされるのだ。
特にジョジョ世界では肉体と精神のフィードバック関係は強いため、これが顕著である。

また、悪夢の世界に連れ込まれたものは、デスサーティーンの精神力が「魂」に食い込んでいるため、普段以上の精神力を持っていることと同義となる。
このため、夢の中で傷ついたら肉体が傷つくのはもちろんのこと、夢の中で傷が癒されたら、肉体が治るというクレイジー・ダイヤモンドのようなことまで出来てしまう。

夢の中ではなんでもありのデスサーティーン


覚醒しても、デスサーティーンの空間内にいる限り、「魂」にデスサーティーンの残滓が食い込んでいるため、マニッシュ・ボーイに都合の悪い夢の記憶は思い出すことができない。

ジョースター御一行の4人を同時に催眠術にかけ、全滅まであと一歩というところまでいった、ハマれば非常に強力なスタンドである。

最後に、花京院が鍛え上げてきた「隠密」によってハイエロファントグリーンを隠されたため、気づくことができずに悪夢の世界へスタンドを持ち込まれる結果となってしまった。





イレブンマンスの天才児

子供にとって本当に夢の世界のような遊園地とディズニーのような世界、そしてホラー映画のような恐怖の世界と緻密に創り出すマニッシュ・ボーイ。

これだけでもとんでもない精神力のスタンド使いと言える。
彼は今回、ジョースター御一行に敗れ去り、自身のう●こを食わされるという懲らしめを受けたが、成長したらすごい奴になっていただろう。

花京院に懲らしめられてうんこ食わされるマニッシュ・ボーイ

まだまだ催眠術が弱かったが、成長して白昼夢のごとく覚醒しても催眠をかけられるようになったら?

空条徐倫の時代には成長したマニッシュ・ボーイ、ジャンケン小僧静・ジョースターの物語なんてあったかも知れない。


出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険

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