エコーズACT3/Echoes ACT3
破壊力:B
スピード:B
射程距離:C
持続力:B
精密動作性:C
成長性:A
本体名:広瀬康一
破壊力:B
スピード:B
射程距離:C
持続力:B
精密動作性:C
成長性:A
元ネタはイングランドロックバンド、ピンク・フロイドの楽曲、Echoesから。
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能力は「標的を一体、重くする」。
エコーズACT3はエコーズACT2から成長、脱皮したエコーズの新しい姿。
成長したエコーズACT3は本体の広瀬康一と同じくらいの人型となった遠隔操作型スタンド。
口癖は「S・H・I・T」。
といっても射程距離は5メートルでザ・ワールドよりも短いため、近距離パワー型かも知れない。
ACT3はACT2よりもスタンドの本能が前面にでている。
それは、広瀬康一の性格のもう一面とでも言うべきで、よくしゃべる、慇懃無礼な丁寧語で、口汚いなどが現れている。
重くする能力は相当にスタンドパワーを使うようで、一度に一体のみしか使用できず、また使用する際も手を合わせてひねるようなポーズと「3FREEZE!(スリーフリーズ!)」という掛け声が必要となる。
この技を受けた標的は地面にめり込むほど重くさせられてしまう。
この重くする能力の射程距離は本体を中心に半径5メートル程度。
中心である本体に近づくほど重くなるようで、能力の射程距離のギリギリ範囲内でもおよそ重力10倍程度にするくらいの力はありそうである。
一度に一体しか重くすることはできず、さらに能力の射程距離から離れてしまうと、重くする能力は解除されてしまう。
ACT3は遠隔攻撃手段のない相手であれば確実に封じることができる能力と言える。
振動エネルギー制御は重力子制御へ
能力は「標的の重力子を振動、励起させることで標的を中心に重力を強化、すなわち重くする」。
ACT1,2の音声路線から大幅に路線変更したと言われるACT3。
だが実質、その能力の本質は正統進化と言える。
エコーズは一貫して「標的を振動させ、エネルギーを維持・強化する」という能力である。
ACT1では「空気」を振動させて、「音声を操作」している。
ACT2は「分子」を振動させて、熱エネルギー、弾性エネルギー、衝撃エネルギーなどを生み出している。
そしてACT3は「素粒子」を振動させている。
だんだんと振動に必要なエネルギーが高く、細かくなっていっている。
素粒子から発生させる力にはいわゆる4つの力というものがあるが、シアーハートアタックを止めたい一心で成長したエコーズは相手を止めるために「重力子」を選択した。
重力子は存在すると仮定されている素粒子で、これが引き合うことで空間に歪みを起こし、重さとなる。
物理学では空間の歪みが重力である、と説明される。
ACT3は空間上に存在する空間の歪みを一時的に、さらに歪ませる能力と言える。
重力子の励起を受けたものは、通常の重力以上に身体が「重い」と感じ、地球と相互に受ける万有引力から、コンクリートを凹ますほどに重力を受けるだろう。
ACT3は標的と地球の間に存在する重力子の波、地球の中心に向かって収縮する空間の歪みをさらに収縮させることで、万有引力を数倍から数十倍に強化する。
例えていうなら、人が乗ることで凹んだトランポリンの膜をさらに押しつけて凹ませる能力である。
トランポリンが凹むほど周りに置いたものは中心に向かって落ち込む。
これが重力強化である。
生物・非生物問わずに効果を発揮するが、標的の質量を増大させているわけではない。
あくまで、地球との干渉作用である重力を強化している。
なお、質量のあるもの同士では必ず万有引力の法則が働くが、非常に微量であるため、ACT3もそれを活用することはないようだ。
ACT3は地球によってかかる重力を増大することができるため、標的の質量や大きさは問わない。
能力の射程距離内であれば、人間であっても、薬瓶であっても、車体であっても重くできる。
空間を数倍から数十倍歪ませる、重力を強化することが能力であるので、標的が重ければ重いほど、何トンにも重くできる。
最後に、その重くする重力子はどこから来るのか。
これは超弦理論で語られる次元の向こう、重力子だけが行き来できるバルク次元から呼び寄せていると考えられる。
成長し続ける普通の少年
広瀬康一は何の能力も持たない、杜王町に住む一般人であった。
これまでのジョジョでも主人公のたびに同行するが、戦う力を持たない一般人、解説役というポジションがおり、広瀬康一もその役どころであったはずだ。
他のキャラクターと比べて一般人からスタートした広瀬康一は物語の主人公クラスまで成長を繰り返し、そのたびに危機を脱してきた。
恐らくここまでが一般人が到達しうる限界であったと思われる。
人が生きているうちに得られる精神的ブレイクスルーの限界。
それを象徴するかのように、広瀬康一の髪は天井に到達したかのように切りそろえられている。
しかし、広瀬康一はさらなる成長をする。
それを後悔し、忠告を受け入れてシアーハートアタックの弱点を見つけ、無力化に成功する。
生命の危機を乗り越えると同時に、自身の非を認め受け入れ、自身を変化させて成長できるようになった。
未熟な自分を受け入れて、変化させる力というのは社会に出てからも必要となる、大きな力である。
この成長をした広瀬康一は空条承太郎からしても頼れる男になった。
それを明かすかのように、切りそろえられた髪の毛は再び伸び上がっている。
その後、2年後の第5部においても広瀬康一は登場している。
これまで、人体なら手のひらの範囲程度しか重くできなかったACT3は、車体の後部全体や人体全体、ブラック・サバスの両手など重くできる範囲が広くなる成長をしている。
さらに成長するとしたら、建築物などの巨大な物体も重くできるようになるかもしれない。
最後に、進化してきたエコーズの「ACT」とは何なのか?
エコーズは成長しているが、それはバージョンアップでない。ver.ではなくACT。
このACTは恐らく舞台や演劇、音楽の構成単位である「幕」を意味していると思われる。
つまりACT1、ACT2、ACT3は第一幕、第二幕、第三幕という意味である。
エコーズのスタンド名の元ネタ、ピンク・フロイドのEchoesも三幕構成なこともこの説は濃厚である。
進化ではなく幕だからこそ、エコーズは使い分けができるのだろう。
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出典:荒木飛呂彦原作 集英社出版 ジョジョの奇妙な冒険
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